弁護士検索サイトは上位表示されやすい

いくつもの法律事務所や弁護士が登録されている弁護士検索サイトは比較的グーグルの検索結果の上位に表示されやすいです。

ということは、私も過去のセミナーで何度かお話ししたことがあるように、Webマーケティングの業界では古くから知られていた事実です。

ですから弁護士検索サイトを作り、グーグルの検索上位に表示させ広告料を稼ぐ企業が増えるのです。

弁護士検索サイトの代表は日弁連のひまわりサーチであり、民間では弁護士ドットコムでしょう。




ひまわりサーチは使えない

弁護士会の弁護士検索サイトは、どちらかというと、本当にこの弁護士がいるのか?というような方が、登録番号や所属弁護士会を調べるために利用するのであればとても使いやすいサイトです。

しかしトラブルを抱え弁護士を探している人にはあまり向いていません。

なぜなら、ひまわりサーチでは離婚や交通事故など分野指定ができません。

二弁の検索サイトでは分野を指定できるようですが、検索結果はあいうえお順に表示されます(こういうことも考え「あ」で始まる事務所名にすることもよくあります)。

ですから、トラブルを抱えている人にはあまり向いていないのです。




弁護士ドットコムは使える

トラブルを抱えて弁護士を探している人にとっては、ひまわりサーチや弁護士会の検索サイトよりも「弁護士ドットコム」の方が使い勝手はよいでしょう。

弁護士ドットコムでは、地域、分野、料金表、解決事例、初回無料相談など様々な切り口で弁護士を探すことができます。

ですから弁護士を探しているは、ひまわりサーチよりも弁護士ドットコムの方をより使うことでしょう。

ただし、弁護士ドットコムは民間企業が運営している弁護士検索サイトです。

そこで民間企業が運営している弁護士検索サイトに関しての問題点を次に考えてみたいと思います。




掲載料で運営

検索サイトは掲載料で運営されています。

ですから掲載料を払う弁護士を優遇します。

民間企業が運営している弁護士検索サイトでは、あたりまえで当然の仕組みになります。

ところが運営会社と法律事務所に密接な関係があったらどうでしょう。

弁護士ドットコムは「弁護士法人法律事務所オーセンス」の代表の元榮先生が、代表取締役会長をしています(2018年3月16日現在、HP調べ)。

オーセンス所属の弁護士の何人かは弁護士ドットコムの有料登録会員になっているようです。

最初に断っておきますが、弁護士ドットコムではこのようなことはありませんが、仮にオーセンスの弁護士が優先的に検索結果の上位に表示されるようになっていたら、みなさんはどう思いますか?

弁護士ドットコムはそのようなことはしていませんが、ご自身の所属弁護士を優遇するような仕組みであったら問題となるでしょう。

掲載料で操作する

では、掲載料をたくさん払う弁護士、法律事務所をより上位に表示する。という仕組みであったら、どうでしょう。

検索サイトは掲載料で運営されていますので、掲載料をたくさん払ってくれる方を優遇するのは当たり前のことです。

ところが、法律事務所の代表が、別会社を作って弁護士検索サイトを作り、その弁護士検索サイトの検索順位は掲載料で決める。となっていた場合は、問題があります。

というのは、別会社でも代表が同じなら連結で考えると、掲載料がいくら高くても、お金は法律事務所から弁護士検索サイトの別会社に移動するだけで、連結のふところでは影響はありません。

ですから、法律事務所と弁護士検索サイトの代表者が同じである場合、掲載料の大小で掲載順位を決めるという操作が簡単に行えるようになります。

このように法律事務所と検索サイトが密接に関係していると、掲載料の大小で順位を決めるということに意味はないのです。

所属弁護士は掲載させない

あらぬ誤解をされないようにするのであれば、代表者の法律事務所の所属弁護士は、その代表者が運営している弁護士検索サイトには登録させない。というのがよいかと思います。

弁護士ドットコムではそのようなことはありませんが、中には自分の法律事務所にお客を呼び込むために、弁護士検索サイトを作っている法律事務所もあるように感じます

繰り返しになりますが、弁護士検索サイトと密接に関係のある法律事務所は、その検索サイトに所属弁護士や自分の法律事務所は登録しない方がよいかと思います。